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夕方に多発する交通事故の真の原因:整形外科院長が教える予防策と適切な治療

夕方に多発する交通事故の真の原因:整形外科院長が教える予防策と適切な治療

こんにちは!西尾市一色町の整形外科クリニック うえだ整形外科クリニック 院長 上田英範です。

私たち整形外科医は、地域の皆様の健康を守るため、怪我の治療だけでなく、事故を未然に防ぐための情報発信も大切だと考えています。
西尾市内は、生活道路と幹線道路が入り組み、常に交通リスクが存在します。
愛知県警の西尾警察署をはじめ、地域全体で交通安全が呼びかけられています。
私たちは、交通事故で身体を痛めた多くの患者様と接しているからこそ、その危険性を深く理解しています。
今回は、特に事故が多発する「夕方の時間帯」の原因と、万一の際の適切な対応を専門的な視点からお伝えします。  

なぜ「夕方」に事故が増えるのか?—魔の時間帯「薄暮時」の正体

交通事故の統計では、特に歩行者が死亡する重大事故が多発する危険な時間帯があります。
それが、日没前後約1時間の「薄暮時(はくぼじ)」です 。  

この薄暮時が「魔の時間帯」と呼ばれるのは、光量の変化に人間の目がすぐ順応できないためです。
明るい昼間から暗闇へと移行する際、私たちは中途半端な明るさの「薄明視」の状態に陥ります。
この状態では、物体の細部や色が正確に見えなくなり、コントラスト(明暗の差)が低下します。
結果として、暗い服装の歩行者や自転車が背景に溶け込み、「見落としやすい存在」になってしまうのです。
この視覚機能の低下こそが、夕暮れ時の事故リスクを劇的に高める科学的な原因です。

夕方に多発する事故の構造:歩行者とドライバーの「見え方」のズレ

薄暮時の事故が悲劇的になりやすいのは、「相互の認知のズレ」が生じるからです。
特に自動車と歩行者の死亡事故の約9割は、歩行者が道路を横断しているときに発生しています 。  

この高い横断中の事故発生率は、双方の判断ミスが同時に起こっていることを示します。
ドライバー側は視覚の低下で歩行者の発見が遅れ、距離や速度を正確に判断できません。
一方、歩行者側は、車のヘッドライトを見て「自分は見えているだろう」「車はまだ遠くにいる」と誤認しやすいのです。
この相互の誤認が、西尾市内の生活道路や幹線道路の横断歩道付近で事故を引き起こすハイリスク要因となります。

ドライバーの皆様へ:大切な命を守るための「早めの行動」

事故を防ぐには「いつもより早めの行動」が不可欠です。
最も重要なのは、車のライト(前照灯)を早めに点灯することです。
これは、自分が見るためだけでなく、周囲に自分の存在を知らせるための行為です。
日没の30分から1時間前には、ためらわずにライトを点灯させる「ライトオン運動」を実践しましょう。
また、対向車がいない状況では、ハイビームを積極的に活用し、危険を早期に発見できるように努めてください。  

薄暮時は昼間よりも速度を抑えた運転が強く推奨されます。
視認性が悪い状態では、危険を認知してからブレーキを踏むまでの反応時間が長くなります。
西尾市内の住宅街や歩行者が多いエリアでは、意識的にスピードを落とし、万が一の際に確実に停車できる制動距離を確保することが、重大事故を防ぐ鍵となります 。  

暗い色の服は道路に溶け込みやすいため、夕方に外出する際は、白や黄色、蛍光色など、明るい色合いの服装を選びましょう。
さらに効果的なのが、反射材(リフレクター)の着用です。反射材は車のヘッドライトを効率よく反射し、暗闇の中でも自分の存在を強力に主張します。
カバンや靴、動く腕や足首などに付けると、ドライバーからの早期発見率が向上します。

横断時は常に最大の注意を払いましょう。
死亡事故のほとんどが横断中に発生しています。
ドライバーがあなたを「見落としているかもしれない」と常に想定し、車が完全に停止したことを確認してから渡ることを徹底してください。  

もし西尾市内で交通事故に遭ったら—早期に整形外科を受診すべき理由

予防策を尽くしても事故に遭ってしまった場合、たとえ「大丈夫そうだ」と感じても、必ず事故直後からすぐに整形外科を受診してください。

事故直後は興奮状態にあり、むちうちなどの損傷の痛みを感じにくいことがよくあります。
数時間後や翌日以降になってから、首の痛みや痺れが急に現れるケースは非常に多いのです。
症状が遅れて現れると、事故との因果関係を証明するのが難しくなります。
交通事故治療を保険(自賠責保険など)で受けるためには、事故直後からの医師の診断と記録が決定的に重要になります。
安心して治療を受けるためにも、症状の軽重にかかわらず、必ず整形外科で診断を受けてください。  

むちうち治療の専門性:当院が重視する「事故との因果関係証明」

交通事故の治療で医療機関を探す際、適切な治療と補償を得られるかは重要な問題です。
私たち整形外科クリニックは、交通事故治療、特にむちうち治療において、法的な手続きに対応できる専門文書の作成という重大な役割を果たします。

うえだ整形外科クリニックでは、画像診断などを駆使し、身体の損傷部位を正確に特定します。
これにより、保険会社に提出する診断書に、事故と怪我の因果関係を客観的な根拠をもって記載することが可能です。
この初期の記録が、その後の治療費の支払いや、慰謝料請求の基礎資料となります。  

さらに、万が一後遺症が残存した場合、患者様が正当な補償を受けるためには、専門医が作成する後遺障害診断書が不可欠です。
症状の推移を詳細に記録し、正確な診断書を作成できる整形外科医の存在が、患者様の未来の補償を大きく左右します。  

私たちは、単に痛みを抑えるだけの対症療法ではなく、理学療法士による専門的なリハビリテーションや、患者様一人ひとりに合わせた運動療法を通じて、身体の機能回復をサポートします。

また、交通事故の患者様は、保険会社とのやり取りや手続き的な不安を抱えていることが多いです。
当院では、患者様が治療に専念できるよう、これらの手続きに関するご相談にも親身に対応し、必要に応じて弁護士などの専門家をご紹介できる連携体制も整えています。

最後に:安心して治療に専念していただくために

夕方の薄暮時は、視覚が低下し事故が発生しやすい特殊な時間帯です。
ドライバーも歩行者も、反射材の着用やライトの早期点灯といった「早めの行動」を実践し、リスクを抑えていきましょう。

万が一、交通事故に遭い、痛みや不安を感じた場合は、決して一人で悩まず、早期に整形外科の専門医にご相談ください。
早めに正確な診断を受け、適切な治療を開始することが、回復への近道であり、また、患者様が法的に守られるための重要な一歩です。

理学療法士・柔道整復師 計12名体制で皆様の健康増進を全力サポート!

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ではまた!

執筆者

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執筆者

上田 英範

うえだ整形外科クリニック 院長

2021年、愛知県西尾市にうえだ整形外科クリニックを開院。
信頼される医療がモットー。
交通事故によるむち打ち、腰痛などの診療にも注力しております。

経歴
金沢医科大学卒/名古屋医療センター研修医/聖霊病院整形外科勤務/なかざわ記念クリニック整形外科勤務
保有資格
日本整形外科学会専門医/日本整形外科学会リウマチ医/日本整形外科学会スポーツ医/日本整形外科学会運動器リハビリテーション医
所属学会
日本整形外科学会/日本リウマチ学会/日本骨粗鬆症学会/日本整形外科超音波学会/日本リハビリテーション医学会/日本整形内科学研究会